【健康で文化的な最低限度の生活(漫画)】を読んだ感想

 

 

こんにちは、元ケースワーカーのニイヤンです。

 

ちょっとまえに、「健康で文化的な最低限度の生活」というドラマがやっていたのはご存知でしょうか。吉岡里帆さん、川栄李奈さん、田中圭さんなどが出演していたドラマです。

 

 

見たことがある人もいるのではないでしょうか。私は吉岡里帆さん目当てにドラマをみていました。

 

それはおいといて、このドラマの原作が「健康で文化的な最低限度の生活」です。

 

 


ドラマの吉岡里帆さんもかわいくていいのですが、やはり、原作の方がリアルです。

 

この表情とかは、漫画ならではですね。

 

 

それとドラマだと、どうしても表現の規制がされてしまいます。

 

下のような画をテレビに映したら放送事故になります。

 

ケースワーカーをしていたのでわかりますが、こんな感じの家はわりとあります。むしろこれよりもひどい状態の人もいるくらいです。

 

ということで、今回は「健康で文化的な最低限度の生活」というマンガの内容を紹介していきます。

健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【ちょっと表現がオーバー?】

「健康で文化的な最低限度の生活」を読んだことがある人は、「ちょっとこれはオーバーだろ」とか、「しょせんフィクションだろ」と思ったことがあるかもしれません。

 

いいえ、そんなことはないです。

 

たとえば、こんなシーン。

 

「一ケース減ってよかったじゃん。」

 

 

こんなセリフ、福祉事務所のケースワーカーが言うの?と思いますよね。

 

ざんねんながら、たしかに言ったりする人もいます。私が所属していた福祉事務所でもこのような発言を耳にしたことがあります。

 

元ケースワーカーの私からすると、この漫画の内容は事実が多いです。おそらく時間をかけてインタビューをしたのだと思います。

 

だからこそ、おもしろい。

 

ケースワーカーのような仕事をしていないと体験できない世界を、この漫画を読むこと疑似体験できる。

 

生活保護を受給している人、または生活保護を受けようか迷っている人だけではなく、生活保護とは無縁な人でも何かこころに刺さるものがあります。

 

健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【生活保護の制度に詳しくなれる】

 

たとえば、「法テラス」という言葉をご存知ですか?

 

なんだか、法律に関係しそうだけどむずかしそうに感じますよね。

 

しかし、この「健康で文化的な最低限度の生活」なら、漫画を読みながら生活保護に関する知識がどんどんたくわえられていきます。こんな感じで。

 

 

そのほかにも生活保護に関する知識や情報がもりだくさんです。

 

また、漫画の最後の方には、生活保護Q&Aもあります。(4巻からはQ&Aの掲載がなくなります。)

 

たとえば、生活保護を受けるさいのハードルとなっている「扶養照会」について。

 

 

これも事実です。現在は、親族になんとなく扶養照会をするのではなく、扶養が期待できる関係かどうかをケースワーカーで判断して扶養照会を行います。

 

インターネットなどの情報は、どうしてもまちがったものが多いので、「健康で文化的な最低限度の生活」の「生活保護Q&A」で正しい知識を身に付けましょう。

 

健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【1巻】

新卒公務員の義経えみるが配属されたのは福祉事務所。

右も左もわからない新米ケースワーカーであるえみるに一本の電話が。

「これから死にます。」

そして、その人は次の日...

 

福祉事務所でケースワーカーとして勤めていた経験があります。
生活保護の大まかな実態を知るきっかけとして、分かりやすくオススメしたいと思います。

受給している方の様子、福祉事務所の雰囲気や発生するトラブル、読んでいて本当に「あ〜あるわー」と思わせる内容がとても多く、多方面で取材なされているのだなと感じます。

1巻だけで見ても、こういう方確かにいたわ、と思い起こされることが多かったです。
巻末には生活保護法や制度について分かりやすく書かれたおまけもありますので、知るきっかけとしてはとっつきやすさも合わせてよろしいかと思います。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【2巻】

2巻のメインは高校生の不正受給の話です。

 

高校生である日下部欣也(くさかべきんや)は親に内緒でアルバイトをしていた。しかし、課税調査にて、日下部欣也のアルバイトが発覚。アルバイトで稼いだ数十万円は福祉事務所に返さなければいけない。

 

しかし、主人公の義経えみるは「免除できるかも。」と安易に発言。

 

この発言がのちに、おおきな問題を引き起こす。

 

生活保護の、基本的なことについて知らないことばかりなんだなとあらためて認識。ストーリーに自然にひきこみつつ、ケースワーカーの仕事や生活保護を中心にした様々な制度について知ることができる。
(重いテーマなので、読むのがつらくなるかなと思ったが、心配しすぎだった。尻込みしている人は、ぜひ手に取ってほしい。)

本書を読んでいてもわかるとおり、生活保護を利用せざるをえない状況に陥ることは、どんな人でも、おこりうることだ。そんな時に人々が制度をきちんと使えるためには、制度それ自体をきちんと知っていることが必要だ。そうすることで、偏見も減らせるのではないだろうか。広く多くの人に読まれるといいと思う。生活保護世帯の子供の生活についても考えさせられた。多くの子供たちがこんな絶望感を覚えていることに胸が痛む。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【3巻】

3巻の主人公は、栗橋千奈(くりはしちな)。表紙のほぼ金髪お姉さんです。よく皆さんが想像する怖いケースワーカーの象徴ともいえる人物です。

しかし、仕事のミスをとおして彼女に徐々に変化が...

 

とりあえず2巻で引っ張っていた生活保護受けているのに、ナイショでバイトしていた高校生の収入全額返済(不正受給にあたるため)編は一応解決します。

そして新たに、親が裕福なのに、息子が生活保護を受けたいという謎のケースが発生します。

これもまた次巻に持ち越しなのですがケースワーカーのさまざまな仕事がリアルに描かれていて面白いです。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【4巻】

「扶養照会編」が完結します。
1.息子に対して異様な執着を示す父親、
2.多くを語らない息子、
3.父と息子のどちらの言い分を信じるか苦悩する福祉事務所、三者ともなりふり構わず問題を解決させようとします。
ドラマを観ているような緊張感がありました。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【5巻】

無職の息子のアパートに転がりこんだ林さんの件はなんだかんだで、うやむやに終わります。(担当がえみるでなくなる)

そして今度はアルコール依存症編がスタート。
かなり衝撃的な感じで次巻に続きます。

えみるがマジメ過ぎて、こんな人ばかりだったら世の中平和なのにな~
とか考えてしまう。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【6巻】

さすが柏木ハルコだと思った。鳥肌が立った。
とくに第54話「雷注意報」と第55話「自助グループ」で描かれた泣き顔。
見ているこっちも思わず心が揺さぶられる気がする。これぞ、柏木ハルコの絵だと思った。
僕も医療・保健・福祉分野の端くれに携わる者として、 この漫画をとても楽しみにしている。例えば、義経えみるという主人公や『健康で文化的な最低限度の生活』に登場する様々な登場人物のエピソードや発言から受けた刺激はとても大きい。そういったエピソードや発言を見聞きして、普段の自分自身の考え方や姿勢について反省させられた。 『健康で文化的な最低限度の生活』という漫画作品に出会うことが出来て、僕は嬉しい。
ありがとう。柏木ハルコ。☆5つ

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【7巻】

生活保護を受ける方・生活保護の許可を出す方・双方を描いた本作。
ドラマ化したことで、より生活保護の実態に目を向ける方が増えると嬉しいです。
7巻は主人公の義経えみるというより同僚の栗橋千奈が奮闘しています。(えみるはフォロー役として登場)
家庭の数だけ問題はあり模範解答はないため、ケースワーカーがその都度解決をしていくのが見所です。
マニュアル通りでは解決出来ないのが「人対人」の難しい点。
栗橋がこの問題の本質を見極めて、シングルマザーと子供を導くことが出来るのか楽しみです。

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健康で文化的な最低限度の生活を読んだ感想【8巻】

シングルマザー編完結。未来に希望の残された、救いのある結末にホッとしました。

子供の貧困問題について、対象が母子家庭だと母親に矛先が向くことが多いのがですが、しかし不幸な母子がいるということはその数だけ無責任な男が存在するわけです。
相手の男に感情をぶつける栗橋さんには胸がすかれる思いでした。

しかし、係長の、
「他人の税金で子供を育てることが常識的に許されることかどうか」といったセリフには、そうだよなと思いつつも、苛立ちました。

むしろ、子供を、税金で助けて何が悪い?
というか、金持ちの子も貧乏の子も、等しく救われるべきであり、親になった瞬間から全ての金銭的負担がのしかかる現状が間違っているのでは、と思わされました。

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私の感想

私はケースワーカーになってすぐ、この漫画を読みました。おそらくいままで読んだ漫画の中で、1番勉強になった漫画です。(いままで、ジャンプ系、マガジン系しか読んでないからかも。)

 

また、この漫画は生活保護への興味と恐怖が交錯するので、どきどきしながら読むことができました。

 

生活保護に関する知識をマンガでかんたんに知りたい、生活保護とは無縁だけど生活保護の実態を知りたいという人は、まずは1巻からためしてみるといいですよ。

 

 

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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