こんにちは、元ケースワーカーのにいやんです。
みなさんの中に、「医療券ってなに?」「後から病院に送るのはダメなの?」と疑問を抱いている人はいませんか?
この記事を読むことで、医療券について詳しく知ることができます。
この記事の内容
生活保護の医療券とは
生活保護を受給すると無料で病院に通うことができます。(保険が効かないようなものはダメです:美容整形とか)
病因に行く際、一般の人であれば、保険証を提出します。しかし、生活保護を受給すると保険証を回収されてしまいます。では、どうやって病院に行けばいいのでしょうか。
答えは、保険証の代わりに医療券を持っていきます。そうすると、医療費が無料で診察を受けることができます。
医療券はどうやったら発券してもらえる?
医療券をもらいたい場合は、担当のケース-ワーカーに書類を提出し、医療券を発券してもらいます。
申請用紙に、氏名、住所、症状、行きたい病院を書くだけです。
また、本人以外でも関係者であれば発券の申請をすることができます。
ちなみに、原則として医療券は福祉事務所にわざわざ行かなければもらえないことになっています。例外的に直接病院に郵送する場合があります。のちほど、詳しく紹介します。
自分で取りに行かなくても医療券を郵送で病院に送ってもらえる場合がある
先ほど、医療券は原則、福祉事務所に行かなければもらえないと説明しました。しかし、例外もあります。
1つ目の例外は、福祉事務所に行くのが困難な場合です。高齢者で足が不自由な場合や、体に障害がある人で福祉事務所に来るのが難しい場合は医療券を病院に郵送します。
2つ目の例外は、小さいお子さんが熱を出した場合です。このような場合は、小さいお子さんを連れてわざわざ遠回りしてまで福祉事務所に来させるわけにはいかないので医療券を病院に郵送します。
その他にも例外はありますが、ケースワーカーの判断しだいです。私の場合だと高齢者で希望する人は足が悪くなくても、ふつうに医療券を病院に郵送していました。
どこの病院でも自由に行けるわけではない
実は、生活保護受給者を対応してくれる病院と、対応してくれない病院があります。
ですので、「あそこの病院は評判がいいので行きたい!」と思っても行くことができません。
どこの病院が生活保護に対応しているかどうかは、担当のケースワーカーに聞いてみてください。
病院をころころ変えることはできない
原則、同じ症状で通える病院は1つのみです。例えば、腰痛がひどいのでA病院の整形外科に通っていたけど、なかなか症状がよくならないから病院を変えるということはできません。
しかし、先生との相性が悪かったり、治療法に納得いかなかったりってことがありますよね。このように、どうしても病院を変えたいときは、ケースワーカーにそのことを伝えてみてください。そうすれば、いままで通っていた病院に通うことはできなくなりますが、病院を変更することができるかと思います。
ただし、ケースワーカーの裁量によるので、「何となく病院を変えたい」だとNGがでるかもしれませんので、しっかりと理由を伝えましょう。
医療券の有効期限は発券した月のみ
医療券は発券された月のみ有効です。例えば、10月1日に発券された医療券は10月しか使用することができません。
11月1日に病院の予約が入っている場合がありますよね。では、11月の医療券はいつからもらうことができるのでしょうか。
だいたい1週間前ぐらいになると、次の月の医療券を発券することができるようになります。詳しい日にちはケースワーカーに聞いてみてください。
定期的に通院する場合でも毎月医療券を取りに行く必要はあるの?
毎月必ず病院に行くのが決まっているのに、毎月福祉事務所まで行って医療券を取りに行く必要があるのか疑問に思いますよね。
結論からいうと、お医者さんから「定期的に通院が必要」と判断されると福祉事務所が毎月病院に医療券を送ります。
もし、みなさんの中に定期的に通院しているのに毎月医療券を福祉事務所までもらいに行っている人がいるのであれば、ケース-ワーカーに相談してみてください。そうすると、「意見書」という書類が医療券と一緒に封筒に同封されるはずです。「意見書」とは、「この人は本当に定期的に通院するが必要があるか」などといったことを記入するものです。
すぐに病院に行きたいけど休日で福祉事務所が休み!?
こういう緊急事態なとき、どうしたらいいか不安ですよね。
結論をいうと、このような場合は医療券を持たずに病院に行き、診察を受けます。そして、月曜日になったらケースワーカーに病院に行ったことを伝えましょう。そうすれば、ケースワーカーが後から医療券を病院に送るので問題はありません。
ただし、これは普段から通っている病院においての話です。
当然ですが、普段通っていない病院だと、ほんとうにあなたが生活保護を受けているかわからないので、お金を持っていないと受診できない可能性があります。また、そもそも生活保護に対応していない病院もあります。生活保護に対応していない病院で診察を受けると、すべて自己負担になりますので注意してください。
ですので、小さいお子さんがいる場合は、あらかじめ生活保護に対応している病院(小児科など)をケースワーカーに聞いておくといいでしょう。
まとめ
ケースワーカーは原則、医療券は生活保護受給者に直接渡すように指導されています。ですので、ケースワーカーによっては、医療券は福祉事務所に取りに行かないとダメということもありますので注意してください。