生活保護を受給中に貯金はいくらまで可能?【元職員が教えます】

 

 

こんにちは、元ケースワーカーのにいやんです。

 

生活保護を受給しながらでも貯金はしたいですよね。いつ何があるかわからないですし。

 

結論から言うと、限度はありますが貯金をすることが可能です。

 

当記事を読むことで、いくらまでなら貯金をすることができるか、貯金をどのように調査されるのかを知ることができます。また、生活保護を申請する際、いくらまでの貯金なら保有が認められるかを知ることができます。

 

この記事の内容

生活保護はそもそも貯金はできるのか?

 

限度額はありますが、節約をしながら貯金をすることはできます。そして、ちゃんとした目的がある場合には、その限度額以上の貯金をすることも認められています。

 

例えば、子供の大学進学のためにお金を貯金したいという理由があれば貯金が認められます。

 

実際に私がケースワーカーをしていたころ、子供の大学進学のために100万円以上貯金している人もいました。

生活保護はいくらまで貯金できるのか?

福祉事務所にもよりますが、最低生活費(支給される金額)6か月分までなら認められます。

 

少なくとも私の所属している係では、最低生活費の6か月分までは認めていました。ちなみに、それを超えてくると上司からうるさく言われるので、こちらも必死になります(笑)

 

例えば、1人暮らしで最低生活費が13万円だとすると、6か月分なので78万円までは大丈夫ということになります。子供がいて最低生活費が29万円だとすると、174万円までなら大丈夫ということになります。

生活保護で貯金しすぎたらどうなるのか?

 

貯金をしすぎたらどうなるの?

 

私が働いていた福祉事務所の例です。

貯金が最低生活費の6か月分を超えると、まずは受給者さんに「何か生活をする上で足りない物はないですか」と聞きます。そして、足りない家具や家電などを購入してもらい、貯金を減らしてもらいます。

 

しかし、それでも貯金が減らない場合は、保護を停止します。「廃止」ではありません。貯金が少なくなるまで保護費の支給を一時的に停止するということです。

また、貯金額があまりに多く、しばらく生活保護は必要ないと判断されれば廃止になることもあります。

 

生活保護の貯金はどのように調査されるのか?

基本的には、「資産申告書」による自己申告です。生活保護を受けると、年に一度、資産申告書を提出することになります。その際に、持っている通帳を全て見せます。ネット銀行の場合は残高を目視で確認されます。

 

しかし、資産申告書を提出しないような疑わしい人の場合は、銀行に残高の照会をしたりします。

 

申請時に貯金があると生活保護を受けられない?

貯金があっても生活保護の申請をすることができます。しかし、貯金額や所持金が1か月の最低生活費の2分の1以上あると、2分の1を超えた金額が収入認定され、支給される保護費から差し引かれることになります。

 

「収入認定」の意味がよくわからないという人は、こちらの記事を参考にしてください。

 

 

また、1か月分の最低生活費を超える貯金があると、生活保護を申請しても却下されます。そもそも、申請してもムダなので相談の段階で貯金が少なくなったら来るように言われることもあります。

 

つまり、貯金がありすぎると生活保護を受けることができないということですね。

 

よくある質問【Q&Aコーナー】

 

ハカセ
質問コーナーじゃ!フォロワーさんからの質問に答えるぞ!

 

Q:タンス貯金ってバレるのでしょうか?

⇒通常であれば、タンスの中を確認したり、家の中を探しまわったりということまではしません。しかし、何かがきっかけで隠していたことがばれた場合は、金額によっては、今まで支給されて保護費の返還、保護廃止になる可能性があります。

 

Q:車の免許を取りたいので貯金をしたいのですが可能でしょうか?

⇒可能です。要件は厳しいですが、就労するためにどうしても必要と判断されれば、「技能習得費」が支給されることもあります。しかし、「いつか仕事に役立つかもしれないから」という理由だけでは「技能習得費」としてお金が出ることは私の経験ではありえません。

 

Q:バイクに免許をとるために貯金をすることは可能ですか?

⇒そもそも、最低生活費6か月分までは貯金が認められることが多いので、それで問題はないかと思います。

 

まとめ

最低生活費の6か月分までの貯金であれば、貯金は認められます。また、それ以上の金額であってもちゃんとした理由があれば認められます。

 

最後までよんでいただきありがとうございました!

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